ある患者さまのご家族より「親が通院できなくなり、施設入所となりました。これまでのご配慮に感謝いたします」といったお言葉をいただいたことが契機となり、来院が難しい患者さまには、訪問診療は非常に有益な手段と捉えております。

身体の健康は生活の一環であり、関係する多岐にわたる職種と緊密に連携しながら、できる限り患者さまの日常生活に適した形で医療を提供していきたいとの志を抱いております。医療の究極の目的は人を幸福に導くことであり、これまでは治療を通じて患者さまの回復を図ることが主でした。しかしながら、将来の社会の変容を見据え、高齢者の増加や看取り難民の予測を踏まえ、医療者の価値観も変遷させていく必要があるとの認識を持っております。

患者さまご自身が医療を選択し、理解を深めた上で治療を受けることが大切です。患者さまの価値観や望みを把握し、医療へのアクセス向上に努め、皆様に満足いただける医療を提供してまいります。